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与那国の美しい海 海底遺跡 日本最西端の地碑 名産・与那国織
第一回「与那国自立ビジョン支援・東京会議」
日本で一番遅く見れる夕日 さとうきび畑 与那国は蝶の島 与那国馬

与那国自立ビジョン支援・東京会議後半


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◆小玉 正任 財団法人沖縄協会会長による講話・ご提言


「具体的・即物的に、ザッハリッヒな提言を申し上げたい。ちょうど10年前、ここに『ポスト4全総の動向と地方問題』という都市経済研究所主催のシンポジウムで私が話した記録がある。その中身が実は与那国。まずそれをお話ししたい」。
「私は離島を盛んに回り、離島局長というあだ名もついたが、主たる目的はインフラ。橋や港湾の整備に重点があった。今ではずいぶん様変わりだが、港に船が入りやすいように掘るとか、海底送電とか、要するにインフラ整備に重点をおいてきた。しかし、‘もっと制度的な面を考える時に来ているのではないか’と10年前に言っている」。

「与那国島は、むしろ台湾に近いにもかかわらず、台湾から安い物資を直接持ってくることができない。那覇を経由して持ってくるなど、輸送コストその他の問題で非常に不自由している。そんなことでいいのだろうか、と。辺境に暮らしている住民は‘ボーダーレス時代’と言われながら、国の権限が末端に委譲されていないために、国と国との障壁で大変不自由している。まさに与那国のこと」。

「当時、すでに外間という町長さんが大蔵省の関税局長も引っ張り出し、通関業務などを行う公社も発足させ、公共事業に使う川砂を台湾から二度三度持ってきて、公共事業を安上がりに仕上げたという実績も上げている。この知恵を出した張本人が、吉川博也(現沖縄大学教授)という人物。非常に実践的な学者で、理論だけではなく、自分で台湾に行き、通産省にも行き、いろいろなところへ行って、飛行機をチャーターして安く飛ばすといったプロジェクトなども手がけている。いま、彼が与那国の振興策についてどういう視点を持っているのかを確かめるべき」。

「与那国が‘国境の町’であることに着目し、私は与那国島全体を、輸出入を中心に完全なフリーゾーンにすれば良いと思っている。これについては吉川氏も全く同感だという。沖縄も自由貿易地域を設定してはいるが、沖縄全域となるといろいろトラブルも起こる。が、与那国はフリーゾーンにしてもらいたい。私は特に台湾を視野においている。沖縄が来ている外国人の70%ぐらいは台湾の方々。沖縄に来て何をしているかというとモノを買っている。景色もさることながら、電気製品,薬,干し椎茸等々。もし、これらを免税で買えれば彼らはそこにやってくる」。 

「さらに言えば、2,000m滑走路に拡張が予定されている与那国空港の活用も考えたい。例えば、かつて国際便の経由地として栄えたアンカレジ空港のような‘トランジットエアポート’として、将来の空港機能を検討してはどうか」。

「与那国は国境の島である、しかも隔離されており、ここだけ特別な措置を講じても外への影響は限りなく小さい。石垣が近いといっても120km。そういう意味では、開港のスケジュールを考え、フリーゾーンを‘特区’として認めてもらう。これが与那国の立地を最大限に活かした活性化戦略と考える」。

「国境の町という意味で、ここでは与那国の人たちが頑張って国の安全を守っている。安全といっても、何も武器を置くとか、自衛隊を置くという必要はない。そういうものがあると相手側が警戒するからむしろない方がいい。必要なのは、海の安全を確保し、多少のトラブルが起きた場合にも処理能力のある海上保安庁の拠点ではないか」。

「畜産は上手くいっているようだ。が、これも問題あり。素人は‘畜産が向いているのは牧草が年がら年中あるから’と思っているがそうではない。牛には干し草を食わせなくてはいけない。干し草を食わないと胃が丈夫にならない。もっと大事なのは飼料。澱粉とかそういうものがないと肉が付かない。与那国はそれを500km離れた那覇から買っているという。こうした飼料を台湾から調達すれば、運賃も安く、今より安く買えるはずだが、これが出来ない。これでは運賃分が上乗せされ、牛を育てるにもコストがかかって仕方ない。軌道に乗せれば牛はもっともっと売れるし、黒和牛の生産は大いに力を入れるべきと思うが、そのためにも飼料はできるだけ安く調達したい、しかし、先ほどからあるようになかなか越えられない問題がある。特区はこうした問題に可能性を切り拓くものであってほしい」。

「もう一つはサトウキビ。白砂糖の価格も安定してはいるが、ブームはむしろ黒糖。しかも、台湾も沖縄から黒糖を輸入しているという。この話は、(株)沖縄物産企業連合の社長をしている宮城弘岩氏から聞いた。台湾の大学を卒業し中国語も堪能。台湾に根を持ち、彼一流の戦略で物産・交易に大活躍している人物。与那国の人こそ110km先にある台湾に目を向けるべき。那覇や本土を見ていても遠すぎて話にならない」。

「与那国には黒糖までできる工場はあるが、白砂糖を作る精糖会社はない。というのは生産が少ないから。精糖会社は一年でも1月から4月頃までしか動かないから相当の生産がないと作らない。沖縄本島でもいくつも潰れている。一方、この黒糖ブームはしばらく続くのではないか。宮城弘岩氏の会社があちこちに支店を作り、台湾にも7つ8つある。しかもすべて黒字だという。何が売れているのかというと黒糖で、‘集めるのに大変だ’と」。

「サトウキビは、奨励はしているが作付面積は減っており、生産額も減っている。というのも大変な労力が必要だから。今日は藤野先生が見えているが、与那国も刈り取り時には援農隊の方々など外部から労働力を借りている。ところが、これがここ数年変わってきた。本島南部地区の営農センターでは、2003年の生産量が前年比すでに27%増になったという。キビというのは、鞘を取る作業が大変で、精糖会社では鞘をとらないと受け付けない。ところが、鞘を付けたまま持ってきても良いという設備を精糖会社が入れ始めた。これで労働力の3分の1が浮く。従って、労賃がかなり安くなる。しかも鮮度が落ちない、糖度・ブリックスがちょっと違うだけで価格は全然違ってくる。全県的に鞘を取らなくてもいいという方向に変わりつつある。これはチャンスだ。与那国も相当な土地があり、キビを耕作している人も多い。需要もあるのだから、是非、前向きに取り組んでいただきたい」。

「米づくりにも期待したい。石垣と与那国には米づくりの伝統がある。土の問題はあるが、ササニシキやコシヒカリなど良い米を作り、無農薬等の付加価値もつけて島外に出す」。

「与那国の物価を調べてみると、北大東・南大東に次いで波照間・与那国が高い。特に野菜の値段が非常に高く、台湾と比べても割高だ。これは島外から野菜を移入しているから。むしろ自分たちで生産し自分たちで消費する‘地産池消’の仕組みを作るべき」。

「気になるのは不在地主の問題。小さな与那国島の中で、キビに限らず、水田や牧場として有効利用できるかなりの土地が遊休化しているのではないか。不在地主は那覇近辺にも多いと聞くが、町が買い上げるなりして土地を確保することが重要。場合によっては‘強権発動もやむなし’ぐらいの強い姿勢で対処すべきではないか」。

「新しい島の特産品として今後有望なものはココヤシ,島唐辛子。いずれも宮城弘岩氏による。ココヤシからは何が取れるかというと『ナタデココ』。これが売れに売れているらしい。ヤーシガというが、これを島中に植えろという。‘与那国に限らず、カネになるものでお勧めするのはこれだ’と。もう一つはコーレーグシュ。和名で島唐辛子。餃子に使うラー油に用いるようで、沖縄の島唐辛子が良いそうだ。宮城氏は台湾への輸出も目論んでいる。一度、相談してみてはどうか」。

「本日ご出席の川口健夫先生が、タラソテラピーという海水等を使った治療法、アトピー性皮膚炎などにも効果のある療法に取り組んでおられる。塩工場が生産する高濃縮海水・にがりを用いるという。竹富の機関誌『星砂の島』にも的確に、分かりやすく書いておられるが、沖縄の離島で生産される塩の品質・価値が非常に高いことが分かる。それは海水によるのだと。なぜ海水によるのか。そもそも塩にする海水は汚染されていないものがいい。離島にはそういう汚染源が少ないから良い海水が得られる。私は東北の出身だが、そう言えば北海道や東北で塩を作っているという話は聞いたことがない。塩といえば、だいたい博多とか赤穂だったが、沖縄の塩は突如として現れた。瀬戸内海なども汚れてしまい、ろくな塩が出来ないから岩塩を使う。一方、八重山その他の離島では地元の海水を使っている」。

「もう一点、海水の温度が高いことが沖縄の海を塩づくりに適した海水にしている。寒いところではプランクトンが発生し、魚も豊富で、要するに栄養分がある。大きな魚も獲れる。一方、温度が高く、酸素が少ない南の海は北の海ほどの豊かさはないが、海水は清らかで、塩づくりには地の利がある」。

「調べてみると、与那国にも塩を作っているところが二ヶ所ある。この二つを少しテコ入れし、増産をすれば有望ではないか。塩はいくらあっても足りない。一般に、塩は高血圧に悪いと言われているが、川口先生に言わせると、あれは塩化ナトリウムの塊を食べるから悪いのであって、天然海水塩やにがりはマグネシウムなど身体が必要とするミネラルがバランスよく整っており、健康のためにはそうした成分をむしろ適度に摂取すべきだと。地の利・自然の恵みを生かした産品づくりは与那国でも展開可能だ」。

◆田口 博之 国土交通省 離島振興課長のご挨拶・コメント




◆川口 健夫 城西大学薬学部専任講師からのご提言


◆長谷部 俊治 みずほ総合研究所専任理事のコメント・ご提言


◆田畑 日出男 国土環境株式会社代表取締役会長のコメント・ご提言


◆橘 敏雄 株式会社応用生物代表取締役のコメント・ご提言


◆藤野 雅之氏(ジャーナリスト)のコメント・ご提言


◆ご来賓・中川秀直先生(衆議院議員・自由民主党国会対策委員長)ご挨拶







■会議録(各位発言要旨)

■関係資料・その他


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公開日:平成17年(2005)3月2日


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