PFI(Private Finance Initiative)




1.PFIとは?
 PFIとは、Private Finance Initiativeの略で、民間資本主導による社会資本整備を表します。これまで、政府は公共投資に関して企画立案から資金調達、建築、管理・運営まですべての分野に関与していたのに対し、PFIでは、政府の関与を企画立案にとどめ、民間部門が設計や建築、管理、運営など残りの分野を担うことになります。いわば、政府は民間部門が生み出す公共サービスを購入することになります。
 また、PFIは、海外のインフラプロジェクトで使われるBOTやDBFOなどと同じ定義付けされている向きもありますが、双方は似て非なるものです。PFIは、政策決定の過程で官民の役割分担を明確化し、公共サービスの提供を民間に委ねることを目的とした理念であるのに対し、BOTやDBFOなどは民間部門が社会資本整備を行うための手法、即ち、PFIの手法のひとつだといえます。

PFIの具体的な手法

DBFO :Design,Build,Finance,Operate(設計、建設、資金調達、運営を行います)
DCMF :Design,Construct,Manage,Finance(設計、建設、経営、資金調達を行います)
BOT  :Build,Own,Transfer(建設したものを保有し、資金回収後、官に譲渡します)
BOO  :Build,Own,Operate(建設したものを所有し、運営します)
BOOT :Build,Operate,Transfer(BOOと同形態ですが、資金回収後、官に譲渡します)

2.PFIに必要不可欠とされる2つのポイント!
 英国のPFIは、紅余曲折を経たものの短期間で一定の成果を収めました。その背景には、すべてのPFIの事業に次の2つの条件を満たすことを要求したことにあります。それは、政府の支出に対しても最も価値の高いサービスを受けるというValue for Money(バリュー・フォー・マネー、以下VFM)の最大化の達成と民間部門に対してリスクを適正に移転することであります。

@ VFMについて
 VFMは、「支払に対して最も価値の高いサービスを受け取る」とした考え方です。ここでの“支払”とは税金を指しています。つまり、公共部門の立場からでは、国民から徴収した税金に対し、最も価値の高いサービスの提供を受けると言い換えることも可能であると思われます。
 VFMを算出することで、PFIの導入が通常の公共事業による手法と比べてより効率的であるかどうかを図ることになります。

A 民間部門へのリスク移転
 民間部門にリスクを移転することは、官民の役割分担を明確化することに他なりません。これまで公共部門が担ってきた分野を民間部門が執り行うことになれば、民間事業者は収益拡大の機会を与えられることになるだけでなく、リターン水準に見合ったリスクを負うことになります。
 公共部門はリスクを特定し、見積もり、民間部門との契約により官民のリスク分担を明確化します。すべてのリスクが民間部門に移転されるだけでなく、建設コストの増大、工期の遅延などといったリスクは民間部門に移転し、政策変更リスクや不可抗力リスクは公共部門が引き受けます。
 民間事業者は、リスクが移転されることで、事業の採算性に見合うように効率化のインセンティブを働かせます。

3.PFIの分類
 英国におけるPFIは、『民間部門による公共サービス提供型』、『独立採算プロジェクト型』、『ジョイント・ベンチャー型』の3種類に分類されます。

 『民間部門による公共サービス提供型』は、民間部門がプロジェクトの設計から建設、資金調達、運営を行い、公共部門は民間部門が生み出したサービスに対して対価を支払います。具体例として、DBFO道路が挙げられます。事業スキームは、民間コンソーシアムの出資により設立した事業会社(SPC・・・特別目的会社)が設計、建設、資金調達、運営を行うもので、運営開始まで公共部門から一切支払いを受けませんが、運営開始後は実際の交通量に応じて公共部門から支払いを受けます。

 『独立採算プロジェクト型』は、政府がこれまで行ってきた公共プロジェクトの事業認可を民間部門に与えることで、民間部門は建設、運営し、料金収入により建設コストを回収したあと、公共部門に譲渡します。BOT方式が代表的な事例です。英国における最初のPFI事業であるクィーン・エリザベス二世橋は、BOT方式で行われました。競争入札により運営権を与えられた建設会社や金融機関などで構成される民間コンソーシアムによってSPCが設立され、新しい橋の建設、資金調達、管理・運営を行いました。SPCが政府から与えられた運営権は、20年もしくは投資資金の回収時点のどちらか早いほうで、施設の所有権・運営権は無償で公共部門に譲渡されます。

 『ジョイント・ベンチャー型』は、官民双方の資金により施設を建設することになりますが、民間部門が事業全体を管理、運営するものであります。政府は、出資や融資という形ではなく、補助金という形で資金を支出します。政府は経営には関与しないため、第3セクター方式とは異なります。英仏海峡トンネルはこの方式で行われました。

 

公共と民間の役割分担

資金の回収方法

具体的事業

計画
策定

資金
調達

設計
建設

運営
維持

従来の公共事業方式

   

英国PFI方式

独立採算型

ユーザーからの収入のみ

有料橋、道路
駐車場

公共部門へのサービス提供型

公共からの支払い

刑務所
病院、官庁建物
国民保険システム

ジョイント・ベンチャー型

公と民

・事業費用の一部が政府から支給
ユーザーからの収入

・都市開発
・鉄道
・路面電車

日本の類似事業

第3セクター

公と民

公と民

公と民

公と民

ユーザーからの収入
公共からの援助
鉄道
リゾート開発
空港

神奈川リース方式

・公共からの支払い

・官庁建物


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詳細はこちらをご覧下さい。

【関連ページ】
沖縄振興開発の新たな展開方向とPFIの導入について
−那覇空港を核とする国際都市社会資本の戦略的整備に向けて−


【検討資料】
地方自治体におけるPFI事業の推進

ホーム街づくり支援・相談室TOPPFIに関するUERIの取り組み>PFI概略


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